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【映画】『デビルズ・ノット』少年達を殺した本当の悪魔は誰なのか

『デビルズ ノット』(1993年)

デビルズ・ノット [DVD]

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ウェスト・メンフィス3事件

実話「ウェスト・メンフィス3事件」を基にした映画です。
アメリカ史上最悪とも言える免罪事件。
まさに、事実は小説よりも奇なり、と感じてしまうストーリーです。

平穏な時間が過ぎるアメリカのアーカンソー州ウェスト・メンフィスにて3人の少年が行方不明になります。街全体をあげて探し回りますが、少年3人は残虐な死体姿で発見されることとなります。

警察が犯人として目をつけたのは、ヘヴィ・メタル好き3人の10代の青年たちでした。悪魔崇拝として少年を生贄にしたとし、ターゲットとしやすい3人が犯人であるという前提で捜査・裁判は続きます。当時のアメリカでは、信じられない程ヘヴィ・メタル悪魔崇拝に対する偏見は広がっていたのです。

本当に3人の青年達は少年達を虐殺したのでしょうか。真の犯人とは。

こんなことがありえるのだろうかと、目を疑うような捜査や裁判が繰り広げられます。


大人の都合と世の中の都合

真の犯人を探し出すことよりも警察にとって都合のいいことが優先されます。決定的な証拠もなく3人は逮捕され、不都合な事実はなかったこととされてしまいます。

無実を主張する青年は長時間に渡る取り調べの挙句自白する羽目となり、自白部分だけを取り上げられることで犯人に仕立て上げられ、1人は死刑に、そして2人には終身刑が言い渡されます。

 

他人事ではない免罪事件。もし、巻き込まれたら?

冤罪とは自分の身に起こる可能性のあることです。
もし、無実であるにも関わらず自分が犯人であると決めつけられたら?長い拷問にも耐えれるでしょうか。

仕事に置き換えましょう。
仕事を円滑に進ませる為に自分(会社)のせいでないにも関わらず、自分(会社)の責任だと押し付けられた経験があります。小さいことであればある程責任を飲んでしまいそうになります。そうすることで上手くことが進むからです。

警察の思想において「真の犯人を見つけることが第一」ではなく「早く事件を解決したことにすることが第一」であれば、免罪事件は現在でもそして日本でもありえない話ではありません。

警察としても責務が必ずしも倫理的に解決できているとは限りません。日々多くの事件が起こる中で、解決しなければならないことは山積みでしょう。どんな形であれ「解決」を重視することで倫理観が崩れる可能性があるのです。

 

字幕数行での解決

ストーリーとして一旦区切りがついた後、字幕たった数行で最も大切な事実を知ることとなります。字幕だけで済ませて欲しくなかった感は正直否めません。ストーリーとして解決して欲しかったです。

真の犯人がなぜ犯行に及んだのか、どのようにして犯人は捕まったのか、想像を掻き立てるようにして幕を閉じます。


秋公開『デビルズ・ノット』予告編